アンティーク着物店 きものゆあん
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ヘアメイク着付け師 山倉かほ
が提案する ハタチの残し方
01
私達の想い
着物の事はよくわからない、と言うお母さんが多くなってきた世の中で、
私達は着物の事も撮影の事もよく知っています。
キモノの世界は良くも悪くも昔と変わらず、選択肢が増えている世の中だけれど、
キモノの世界は誰も新しい選択をしない。
お家に届いた振袖パンフレットをみて、なんとなく試着会に行ってみて、なんとなく着物を選んで、
スタジオで何の疑いもなく撮影をする。
それも一つのハタチの残し方。
でも、はてはて、本当にそれで良いのかな?
沢山のお金が動く節目の行事、子どもの20年目の節目、
もっといろいろ残し方はあるんじゃないかな?
これは私達の、きもの=こんなもんだろ の固定概念を変えたい私達の活動です。
02
衣装
アンティークの振袖着物は現代の着物と違って100年前、もしくは〇十年前のハタチの子が袖を通していた着物。
大事に保管され、現代に受け継がれてきた着物が、きものゆあんに集合しています。
試着の際は、その一着一着をじっくりご覧下さいね。
現代では出せない色味や色使い、現代では見ない大胆なデザインは、決して古くさいものではなく、目に新しく、
量産されているデザインと違って、
“みんなとは違う着物が着たい”
を叶えてくれるはず。
だって、この着物は世界に1着しかないのだから。
そして、店主、きものゆあんのから、その一着一着にまつわるエピソードを聞いてみて下さいね。
昔の親御さんがお子さんに向けて、何を想ってこの着物を仕立てたのか、その想いを感じながら、
ご家族と一緒に着物を選ぶ時間も、大切にしたいと思っています。
また、お母さんの振袖がある方は、ママ振袖のスタイリングも行っています。
きものゆあんの事前アンケートで、好きなことや、趣味、音楽、ファッションなど、沢山お話してもらいます。
それを元に好みを分析し、いくつかスタイリングを提案させてもらいます。
03
ヘアメイク着付け
流行の髪型や流行の髪飾りもいいけれど、SNSで検索した誰かがやってるヘアスタイルを作るのではなく、
お顔の形やパーツのバランス、肌の色味などを見極めて、
なりたいイメージと私が提案するスタイルの延長線上にその子らしさがあると思います。
大切にしていることは、着物とヘアメイクのバランス、そしてそれを撮影する場所とのバランスです。
事前アンケートを元に、なりたいイメージから、山倉かほとお子さんで何度も連絡をとってヘアスタイル、メイクを決めて、イメージを共有します。
いつ髪の毛を染めたらいいかな?どんな色がいいかな?という事も一緒に考えていきます。
そして、伝統的な着付けを大切に、着物のルールを守りながら、着物・ヘアメイク・すべてが引き立つようにデザインしていきます。
当日のお支度は、好きな音楽をかけた空間で、モデルのようにヘアメイク着付けが始まり、完成後、撮影が始まっていきます。
前撮りで思いっきりやりきってもらいたい!そして、当日は自信満々で式に参加してもらいたいと思っています。
04
撮影
きものゆあんと山倉かほのハタチの撮影は、スタジオなどの決まり切った空間での撮影ではなく、
全て、オールディレクションの撮影プランです。
どこでも撮影ができるので、どこでどんな風に残すか、一緒に考えましょうね。
雑誌に載ってるモデルの様にかっこよく撮影をしたいのか、
仲の良いお友達同士でわちゃわちゃ撮影したいのか、
青春時代よく友達とおしゃべりした場所でもいいし、
はたまた、中々会うことの出来ないおばあちゃんおじいちゃんに会いに行くのか・・・
想いやビジュアル、それぞれのシーンを得意とするカメラマンが何人かいます。
どんな風にハタチの日を残したいのかお話して下さいね。
そして、お母さんには、今までを振り返ってもらい、20年間のお疲れ様と、
それをかみしめる時間を過ごしてもらいたいと思っています。
親は一生親だけど、それでも、このハタチの日は特別な1日だと思っているのです。
05
お子さんへ お母さんへ
【お子さんへ】
着物の事はまったく何も分からないから、
なんとなく、すすめられた着物を選んで、なんとなく撮影する。
こんなものだろうと思えば、こんなものなのかも知れないけれど、
ハタチの節目は1度だけ、みんながあなたの為にお金と時間をさいてくれる特別な節目。
私はこんな20年間でした、こんなことが好きで、こんな事に夢中になって、だから、こんな風になりたくて、
こんな風に生きていきたいと思っています。
わからないから誰かに任せる成人式は、他人事ではなくて、親事でもなくて、自分事。
決して着物は遠い存在じゃなくて洋服の様にファッションとして楽しめるんだよ。
そして、撮影も、携帯のカメラよりうんともっと楽しめるんだよ。
この機会に自分自身と向き合って、自分で考えて決める!もちろん自分で決めれない子は私達が沢山サポートするので安心してね!
私らしいってなんだろう、私って何が好きだったんだろう、少しだけ自分を深掘りして、そんなことを一緒に考えて作り上げていけたらいいなと思っています。
【お母さんへ】
“成人式”や“振袖”という言葉はもちろん知っているし経験してきたけれど、親の立場になったら、よくわからない、どうしたら良い?何から始めたらいい?なんて人は私達に是非相談して欲しいです。
今は、お母さんが昔経験した成人式や振袖撮影よりも、うんとお洒落になって、うんと自由になっています。
沢山の着物を見てきた、きものゆあんと、沢山の女の子をヘアメイクしてきた、山倉かほだからこそ
提案できる撮影がここにあります。
06
終わりに
散々長い文章を書いて読ませておきながら、さらに締めの言葉を書こうとするくらい私達がハタチの子にかける想いは強いのです。
着物が普段着の様に着られていた時代から、着物が沢山手放され捨てられる時代になりました。
ハタチの節目や、親になって卒入学に着ていた着物も、“着ない”という選択をされる人が増え、着物の出番が少なくなりました。
それでも私達はこんなに面白いものはない!と胸をはって言えるくらい着物が持つ魅力にとりつかれているのです。
着物が後世につながるようにするためにはどうしたらよいのか?
単純だけれど、
ハタチの着物の思い出が楽しければ、結婚式でもドレスの他に、着物を着ようかな?と思ってくれるかもしれない、
子供が生まれたら、お宮参りで私も着物着ようかな?と思ってくれるかもしれない、
753の時も子供に着物を着せよう!そして私も着物を着ようかな?と思ってくれるかもしれない。
なんて思っているのです。
昔、親が子を想いキモノを仕立て受け継いできた事、
仕立てることや受け継ぐことは現代では少ないのかも知れないけれど、
昔も今も変わらない想いのバトンを私達なりに繋げることを、やり続けたいと思うのです。
これは伝統から外れている活動ではなく、本来の伝統の形を今に伝えているだけで、
着物が未来につながる為の活動でもあるのです。